だって世の中だもの

セーラームーンの感想のみ

#37 めざせプリンセス?うさぎの珍特訓

初期ノリ回。うさぎ、自分がプリンセスだという重大な事実を意外に軽く受け止めてます。改めて立ちはだかるエンディミオンを前に、こっちはまだ受け止められないセーラームーン。葛藤の続くマーズ。ルナが通信してきた司令部の驚愕の実態。絵が面白いです。

MX 2022年12月14日再放送(放送開始30周年記念)

  • 今週はプロローグなし。もう新しい前説は作らないの?
  • ちこくちこくで家を出るうさぎ。懐かしいノリです。いつの間に、このノリが懐かしいようになってます。BGMも第1話の冒頭、遅刻シーンで使われたやつです。
  • 遅刻寸前のうさぎと校門前に同着のなるちゃん。ピコピコ手を振ってハイタッチで星を出すなるうさ。中学生だなあ。そしてそこに通りかかる事件の予感。これこれ。初期ノリ大好き。たぶん今週でこのノリは見納めなんだろう。この番組がウケたのは、この最初のころのノリが大きかったんじゃないかと思ってます。
  • なるちゃんが遅れたのは宿題があったからだそうですが、この子も振り返ると結構遅刻しそうになってます。付き合う友達は選ぼう。
  • ロールスロイスが校門に横付けして生徒が3人降りてくる。ローズ伯爵夫人のプリンセスセミナーに通っているらしい。さすが麻布十番、公立にそんなのがゴロゴロしてます。
  • 久しぶりの春奈先生。第26話でちょろっと後ろ姿だけ確認できるのを除くと、第19話以来です。物語が、月野家と十番中学から始まるうさぎのスラップスティックから、火川神社から始まるセーラー戦士のストーリーへと変化しているのがわかります。
  • 居眠り中にプリンセスとしてタキシード仮面と踊るうさぎ。先々週にいろいろあった割に、基本的に変わってません。というか、プリンセスというワードが追加された分だけ悪化してる気が。
  • タキシード仮面について、操られてるんだろうということで受け入れているうさぎですが、すなわち衛もそうなんだという点はいいんでしょうか。というのも、大学生が一人失踪しているわけです。
  • 居眠りと宿題忘れで廊下に直行。ちょっと厳しくないですかね? プリンセスとしての自覚を持たねばと反省するうさぎ。理由はタキシード仮面様と舞踏会で踊るため。このノリだと、衛が失踪状態にある件についてはどうでもよさそうです。
  • でも、ほんとに吹っ切れたのかなあ。先週のアルテミスじゃないけど、心の中では何か引っかかったまま空元気だったりしないかなあ。だから見てて、どうも今までみたいに笑い飛ばせない。
  • ダークキングダムはエンディミオンを欠員補充。クインベリル様を無視して勝手にやらせてもらうというエンディミオン。かつてネフライトもそんなこと言ってましたが、クンツァイトも勝手にやらせてもらおうと自由発言。クインベリル社長、ワンマンすぎてみんな言うことを聞きません。
  • 第32話以来4度目のルナの暗号合言葉。とうとう今週、謎に包まれてきた司令部の正体が明らかに。アルテミスがふつうにキャットフードを食っている。ミルクをなめたり大福を食ったり猫缶を食ったり、月の猫はえらい雑食。汗をかくゲーム台もすごいです。
  • プリンセスセミナーを覗きに行くうさぎとルナ。その方法が不法侵入して庭の木に登る。正面から門をたたくという選択肢はうさぎにもルナにもなかったらしい。部屋から数メートル離れた樹上から、夫人の朗読を聞き取り、卓上のケーキがシャルボンのチーズケーキだと見抜くうさぎ。
  • ティーセットなどは当然高級そう。思い出すのが第5話の朝食のシーンです。気になって確認すると、作画監督が同じです。納得。
  • セミナーの受講資格が、なぜか円盤投げゲームつまりフライングディスク(商標回避)ということで、うさぎの私服でのムーンティアラアクションのフォームが見られます。
  • 本来のバンクと比較してみると、同じ原画から一部のフレームを省略して描き起こしたようです。逆に見ると、やはりバンクのほうはかなり滑らかに作ってあるのがわかります。
  • 部屋の中にいる女の子のリボンを気づかれずに切断する。ちなみに第4話で兄貴たち相手に同じことをしてます。聴覚に視覚に投擲技術。この子こんな超人でしたっけ。
  • 火川神社でセミナーの話題。「ちゃんとしたプリンセスになってくれればいいんだけどなあ」と心配するアルテミス。出会ってまだそれほどでもないはずですが、もううさぎがそういう扱いです。
  • 「でも、ちゃんとしたプリンセスってどういうことかしら」
    「へ?」
    「今のままのうさぎちゃんじゃダメなの?」
    「そりゃダメだよ。どこから見ても、あの方こそプリンセスってことにならないと」
    「どうして?」
    なぜか食い下がる美奈子ちゃん。美奈子ちゃんは先週から早くもうさぎん家になぐさめに行くほどの仲ですが、逆に、まだうさぎの恐ろしさを知らないんじゃなかろうか。
  • 4人も軽いノリでセミナーに行ってみることに。珍しく亜美ちゃんが言い出しっぺです。
    それにしても火川神社もにぎやかになりました。ルナうさ抜きでこれ。そしてルナに代わって嘆息するアルテミス。今まで美奈子ちゃん一人を世話してたのがいきなり増えたから大変だw
  • 馬術みたいなジャケット姿のうさぎ。何気にかなりかわいい。この衣装でのフライングディスクアクションの絵もあります。
  • クンツァイト曰く、フライングディスクがうまくてドジな人、すなわち卒業できない人がセーラームーンの正体。
    セーラームーンともあろうものが、わたくし達の仕掛けた罠にかかってくるのでしょうか」
    「くる。セーラームーンとはそういうやつだ」
    もう、いろんな人からいろんな人に思われているセーラームーン
  • 食事マナー講習の服がきつい。コルセット入りかな?。どうしてもスープを静かに食べられない。「食事がこんなにつらいなんて」。まるで格闘ディナーです。
  • 言葉遣いの講習。「おコーヒー」。なんでも「お」を付けるのはおフランスとか昔からありますが、この時代だと同局でクレヨンしんちゃんが始まったころです。
  • 最後の講習はダンス。みんなの谷間と背中が見られるぞ。踊るうさぎにぶつぶつが出てるのでじんましんかと思いました。石化してるだけのようです。だけってのも変ですが。
  • 4人が合流。レイちゃんと美奈子ちゃん、意外にダンスができない。

    レイちゃんはともかく、

    美奈子ちゃんもこれ。さっきも火川神社ですっとぼけてましたが、かつてのレイちゃんのように、冷静沈着で頼れる路線は早くも崩壊なのか?
  • ため息をつくレイちゃんの顔が間近で顔真っ赤のお相手。安心してレイちゃん、ダンスなんかできなくてもモテるよ!
  • 3人以外は卒業して別室へ。まこちゃんの「じゃあねー」がもう最高。照れ気味の亜美ちゃんは、謙遜してるというよりは、これから二人になるのを期待してるな?
  • ローズ婦人が妖魔シャコーカイに。今週の視聴者サービス: 蝋人形化。
  • 落第したレイうさ美奈の中にセーラームーンがいるはずということで、図星のうさぎをこちらも妖魔が襲撃。合格したまこ亜美は視聴者サービスで固まってしまったので、この3人だけ変身して、トリオおしおきポーズ。落第した方がおいしいという優しいシステム。
  • 合格者には用がないんだから普通に帰せばいい気がしますが、何の目的で固めてるんでしょう。エナジーを吸ってるようにも見えません。考えられるのは一つ、クンツァイトの趣味です。いい趣味してんな(えぇ……)。
  • タキシード仮面登場。正確にはタキシード仮面の姿をしたエンディミオン。たしかダークキングダムにいたときは別の格好をしてましたが、わざわざタキシードに着替えてた模様。
  • その姿に喜ぶセーラームーン、銀水晶を要求する彼に「うそでしょ!?」と涙ぐむ。先週自分で「悪いやつらにだまされて利用されているだけなのよ」と設定しておいたのをケロッと忘れてます。あるいはやはり本人を前にすると理屈では片付かないのか。
  • 複雑な顔のマーズ。怒ってるようにも見える。セーラームーンは「タキシード仮面様」と喜ぶのに対して、マーズは「タキシード仮面……」と様を付けません。もともと、「様」を付け出したのはマーズなのに。
  • 銀水晶か殺るのが先かでもめるエンディミオンクンツァイト。板挟みの妖魔「あたくしどちらのご命令を聞けばよろしいのでしょうか」。指揮命令系統もあいまいなままのようです。ダメだなこの組織は。
  • 悩める妖魔に優しいセーラームーンから差し入れ。「お疲れになったでしょ。どうぞおコーヒーをお飲みくださいませ」。ちゃんと先ほど教わったフレーズを使ってます
  • 「あなた、コーヒーに『お』は付けなくてもよろしくてよ」のダメ出し。そこを「チャーンス」でリフレッシュ攻撃。つまり妖魔は「おコーヒー」でダメージを受けた。セーラームーンはそれを見越して「おコーヒー」と投げかけたわけです。使いこなしてるw
  • 妖魔からローズ婦人を救い出し、まこ亜美たちが元に戻ったところで、見上げると窓の外にセーラームーンの影。第18話でセーラームーンが去るシーンを思い出します。先ほど持ち出した第5話と同様、第18話も作画監督が同じでした。
  • どうもこの作画監督の人は前々から、セーラームーンを愛してるんじゃないかという気がするカットがよくあります。このシーンに出てくる、窓の外のバルコニーにたたずむセーラームーンのバックショットなんかも。
  • 最後に改めて最初と同じちこくちこくの絵と曲。第1話の出だしで使われたこの印象深いBGMで、「あたしはね、あたしらしいプリンセスを目指すのよ、うん。じゃねー」「また何わけわかんないこと言ってんだか」。久しぶりのルナの絶望で終わり。